Kontaktが重いときの原因は? ① の続きとなりますが
今回は、単刀直入に「SOLVEは重い」というテーマです。
重い原因① オーディオフォーマットとHQI
ユーロビートの音色は高次倍音が豊富なので、質感をクリアに再現するため
SOLVEのオーディオサンプルは96kHz/24bitのオーディオフォーマットとなっています。
これを再生する際
- DAWまたはKontaktのサンプリングレート設定が44100
- HQI設定がStandard
両方の条件が揃う場合は、ノイズ混じりの低クオリティな音が再生されてしまいます。
それを回避するためデフォルトでHQIをPerfectに設定しています。
SOLVEはマッピングの大部分にて、1キーに1サンプルが割り当てられているため
高い音程を鳴らすことが負荷の増大に繋がるといったことは基本的にありません。
そのため、クリアに再生するだけであればHQIはHighで足りるのですが
SOLVEにはTRANS ROOTという機能があり、内部的にはサンプルの音程変化を行うため
クオリティを最大限保持する目的でも、HQIをPerfectに設定しています。
TRANS ROOT 3:32~
重い原因② Group insert effect
Group insert effect、これは簡単に言うとボイス単位で動作するエフェクトです。
手近な例ではシンセのカットオフエンベロープが同様の性質でしょうか。
SOLVEではComp,Transient,Limiterのダイナミクス系エフェクトを
Group insert effectに組み込んであります。
( 2つの S-Com と Trans, Lim. )
Compの場合であれば、1ボイス毎に1つのコンプレッサーが独立して
機能するため、非常に効果的ですが負荷も高くなります。
これは、一般的なコンプ処理とは多少異なり
Kontakt内でのみ可能な、ひとつのテクニックとして成立するような処理であるため
負荷を度外視して組み込んであります。( 不要であればバイパス可能です。)
重い原因③ ピッチの変化
ピッチベンド、ピッチエンベロープ、レガート、ポルタメント、ビブラート
これらに共通することは再生音の音程変化です。
基本的には、再生音の音程を上げる操作によって負荷が高くなります。
SOLVEのTRANS ROOT機能により、既にピッチが上がった再生音が
レガートやエンベロープで更にピッチが上がる場合、より高負荷となります。
以上3点がSOLVEの負荷の主な原因です。
いずれもソフトサンプラーでシンセリードを扱うことの可能性を広げる
意図的な処置によるものですので、ある程度は目的に応じた軽減が可能かと思います。
Kontaktが重いときの原因は? ① の内容と照らし合わせ、製作環境にあったスタイルに調整し
使用していただければと思います。
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